マルハニチロ「スーパーマーケット・トレードショー」展示ブース制作
展示ブースデザイン、コンテンツ制作、エディトリアル
2020年2月中旬、食品流通業界の商談展示会「スーパーマーケット・トレードショー」が幕張メッセで開催されました。広大な会場の一角に、水産資源のサステナブルな取り組みを紹介するブースを構えたのは、水産食品大手のマルハニチロ。ブースの空間デザインや配布物の制作をアマナで手がけました。
SDGsをテーマとした、“売れる”売場づくりを
マルハニチロでは、2019年に「サステナビリティ中長期経営計画」を発表。持続可能で環境に配慮した水産物の証であるMSC・ASC認証商品*を取り扱うなど、SDGsに対する取り組みが進められてきましたが、過去の展示会では効果的なコミュニケーションが確立できていませんでした。
これからの魚売り場は認証商品が並ぶことが当たり前になるということをバイヤーの方々に伝え、売り場ごと仕入れたいと思わせるような魅力的な展示に。それが今回の展示制作における狙いでした。
*マルハニチロの取り扱うMSC・ASC認証商品についてはこちら
選ぶことは、つなぐこと
消費者にメリットを伝え、購買意欲を高めるコミュニケーション
SDGsと聞いても消費者には馴染みが薄く、MSC・ASC商品を選ぶことがなぜ良いのか、そもそもMSCが何を指し、ASCが何を指すのかすら知られていません。それらをわかりやすく伝え、消費者に与えるメリットへつなげ、購買意欲を引き出す売場提案が求められます。
認証商品のメリットを視覚的に訴求するブース設計
MSC・ASC、それぞれのイメージカラーを大きく空間に取り入れたブース導線を設計。バイヤーの方々が訪れた際に、認証商品を切り口とした売場づくりが一目で想定できるつくりにしました。POPのほか、売場でそのまま活用できるムービーもあわせて制作しています。
親子で楽しめる読み物コンテンツで、「なぜ」をストーリーで伝える
ブースで配布したのは「TUNAGU」というタイトルのタブロイド。これも売場でそのまま活用できるもので、サステナブルな魚を買うほど海が豊かになる仕組みをわかりやすく説明しています。子ども向けのページと大人向けのページを見開き対向で構成し、親子で楽しく学べるつくりに仕上げました。
タブロイドの素材に竹紙(放置竹林の間伐材を原料とする紙)を使用したり、QRコード等を活用して展示制作物を最小限にとどめるなど、細かい表現にもこだわりました。
マルハニチロのSDGsに対する取り組みを、社員が量販店の方々に伝え、量販店を通じてさらに消費者へと伝えていく。「TUNAGU(つなぐ)」というコンセプトには、未来へ向けてつないでいく活動を大切にしたいという思いが込められています。ビジュアルコミュニケーションの力で、企業のSDGsに対する取り組みをわかりやすく表現した事例といえます。
- クライアント : マルハニチロ株式会社
- プロデューサー : 松宮 寛
- 企画 : 稲田 貴雄
- ムービーディレクター : 松田 義正
- デザイン : 門倉 正憲 / 宮崎 智代 / 慶田 浩
- コピーライター : 大川 哲平
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