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プレスリリース

2019.08.29

アマナコレクション展 04 – 鷹野 隆大、津田 直」のご案内
<会期:2019年9月2日~9月30日>
~ the amana collection Exhibit 04 – Ryudai Takano, Nao Tsuda ~

さまざまなビジュアルコミュニケーション事業を展開する株式会社アマナ(本社:東京都品川区、代表取締役社長 進藤博信、以下「アマナ」)はこの度、アマナコレクション展として第4弾となる、「アマナコレクション展 04 – 鷹野 隆大、津田 直」をアートフォトの専門ギャラリーIMA galleryにて開催します。


12.02.27.#36bw, Photo-Graph, 2012 © Ryudai Takano, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

▼開催概要:
「アマナコレクション展 04 – 鷹野 隆大、津田 直」

会 期 : 2019年9月2日(月)~9月30日(月)
時 間 : 11:00~19:00 (日曜・祝日休)
会 場 :   IMA gallery (住所:〒140-0002 品川区東品川2-2-43 T33ビル1F)
        https://amana.jp/company/shops-galleries/imagallery.html
入場料 : 無料
問合せ : TEL/ 03-3740-0303 E-Mail/ imagallery@imaconceptstore.jp
 

▼作品紹介

本展ではまず、鷹野隆大による二つのシリーズの作品をご覧頂けます。正面の壁に展示されている作品は、35mmのネガフィルムを引き延ばしたゼラチンシルバープリントによるもので、写真家自身の影が写されています。かすかに見て取れるのは写真家の姿ですが、それはぼんやりとした輪郭となって身近な場所の床に写り込んでいます。これらの作品の左の壁には、3つのフォトグラム*から構成される作品が展示されています。この作品もまた写真家の姿が写されています。鷹野は暗室の一角に印画紙を設置し、これら3つのフォトグラムを同時に感光しました。
 
反対側の壁には津田直の作品が一直線に並び、水平線がさまざまな風景の中で続いていきます。2枚が対になる4作品が展示されていますが、それらの構図はわずかに重なり合っています。この連続性は、どのように私たちは世界を見ているのか、独立した二つのカメラのように、両目は風景を捉えていることを示唆しています。津田はこれらの作品シリーズを遠く離れた3ヵ国(中国の黄山、モロッコの山峡や砂漠、そしてモンゴル北部地域など)で撮影しました。撮影場所は個々に記されていませんが、津田は旅の中での偶然の出会いに導かれながら、自身が三脚を置く場所を明確な意思で選んでいきました。それは作家が、風と共に暮らす遊牧民たちを訪ねる旅でもあったと語るように、津田が「風の河」と呼ぶ流れは、遠く離れた場所をつなぐ帯のような存在として地上に浮かび上がりました。
 

SMOKE LINE #11, 2008 © Nao Tsuda, Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film

鷹野と津田の両作品にみられる対比について考察したいと思います。
 
二人の写真家は、抽象と具象どちらかの表現に傾くのではなく、その間にしか立ち上がらないものを捉えています。またどちらの写真家も、撮影条件や撮影された像を操作することはありません。つまり共に「ストレート写真」ではありますが、その手法はコンセプチュアルです。鷹野の展示作品は部屋の中で撮影されたものですが、部屋は鷹野の作品の中で繰り返されるモチーフとなっています。鷹野は撮影場所としてたびたび「私の部屋」を用いますが、そこには個人を知るすべは写されていません。一方、津田の作品はすべて屋外で撮影され、偶然に導かれ辿り着いた遠く離れたさまざまな場所から成り立っています。津田において、カメラはその場の神秘の在り処を見出すものであり、そして写真でこそ、その気配を捉えることができるのです。
 
二人の写真家は、非常に洗練された選択と制約が共にあるなかで、写真にそれぞれの豊かさと奥深さを刻んでいます。そして、写真とはつまるところ、かすかな気配を記録するひとつの手法に過ぎないと投げかけています。写真家、カメラ、写された像の結びつきがどのように写真に表出されるかとの問いに加え、この展示を通じて、写真家、カメラ、そして知覚の曖昧さと写真との関係性にも思考を傾けていただければと思います。

注釈:「フォトグラム」とは
カメラを用いずに、印画紙の上に直接物を置いて感光させるなどの方法によって制作された写真作品。印画紙と光源の間にあるものはすべて、白い形態として写ります。
 
 アマナコレクションディレクター: アイヴァン・ヴァルタニアン
Ivan Vartanian, Director, the amana collection

 

 

▼アマナコレクション(the amana collection)とは

 
2011年に株式会社アマナがスタートした、日本の現代写真を中心とした企業コレクション。

現在、日本の現代写真作品の卓越性が表れる約900点の多彩な作品を収めるまでになりました。本コレクションには、既成の概念や視点に疑問を投げかけ、新たな創作への道を開こうとする写真家たちの作品が集結しています。これからもthe amana collectionは、現代写真への認知と理解を高めるさまざまな活動に取り組み、現代、そして未来の日本人写真家の支援を続けてまいります。
 
■作品数と作家数:
900点/70作家  ※2019年8月末現在

 

▼作家略歴 (紹介順)

 鷹野隆大 Ryudai Takano
 
1963年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。「セクシュアリティ」「都市」「近代」などのテーマを基軸とした作品を多数発表してきた。2006年、男性ヌードなどを通してセクシュアリティを問う写真集『In My Room』(2005)で第31回木村伊兵衛写真賞受賞。これまでに発表した作品に、1998 年から毎日欠かさず何気ない日常を撮り続ける『毎日写真』シリーズや、裸身の鷹野と被写体がともに並ぶポートレイト写真『おれと』シリーズ、地面や壁に映る、都市を行き交う人々の影を撮影したシリーズなどがある。2010年に鈴木理策、松江泰治、倉石信乃、清水穣らとともに、企画展やレクチャーを行う「写真分離派」を設立。これまで参加した主な展覧会に「愛すべき世界」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、2015-16)、「総合開館20周年記念 TOPコレクション『シンクロニシティ-平成をスクロールする 秋期』」(東京都写真美術館、2017)。
 
津田 直 Nao Tsuda
 
1976年神戸生まれ。世界を旅し、ファインダーを通して古代より綿々と続く、人と自然との関わりを翻訳し続けている。文化の古層が我々に示唆する世界を見出すため、見えない時間に目を向ける。2001年より多数の展覧会を中心に活動。2010年、芸術選奨新人賞美術部門受賞。大阪芸術大学客員教授。主な作品集に『SMOKE LINE』、『Storm Last Night』(共に赤々舎)、『SAMELAND』(limArt)、『Elnias Forest』(handpicked)がある。現在、宮城県石巻にて開催の「Reborn-Art Festival 2019」に参加中(〜9/29まで)。また9/21〜11/24に長野県原村の八ヶ岳美術館にて2016年にTaka Ishii Gallery Photography / Filmにて発表した「Grassland Tears(草むらの涙)」シリーズの続編として、個展「湖の目と山の皿」を開催予定。

 
 

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